FC2ブログ
2020年04月 / 03月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫05月

2014.12.21 (Sun)

12月22日定例会1卓目

12月22日の定例会1卓目はわたくしすずねこGMのトーキョーN◎VAXでした。
自作シナリオ「Who killed Cock Robin.」です。
キャラ紹介とハンドアウトを混ぜて書きます。

■CASE 1■ 
“始末屋”ジャック(タタラ● フェイト◎ チャクラ) ――ティッシュ配りから暗殺まで。何でも請け負う男。
200cmを超える長身に青い瞳、黒いもじゃ髪、人種混血の激しい白黄肌をしている。
元は医局にいたがスキャンダルでストリートへ落ちる。
過去嗜んでいたシュートボクシングと、巨躯に反した身軽さを持つ。
アサクサの無節操な祭の準備を手伝う彼の元に、場末のホステスと思しき女――真木野鷹子が訪れる。
宛先不明のメールが届いた。送り主を探して欲しい。
たった一通のメールだというのに、過剰に怯え、口の重い、明らかに曰くありげな相手ではある。
だが、それでも依頼は依頼。彼は早速祭準備で賑わう街へと繰り出した。

■CASE 2■
楠葉みづき(バサラ● バサラ クグツ◎) ――まだスーツに着られているような、15歳の少女。
黒髪で茶色い瞳の典型的日系外見の中、右目だけが異彩を放つ金。
父親が騙され借金苦で自殺。半ば身売りのような形で千早の人工バサラ開発の被験者となる。
重い境遇、まだ残る一般人のメンタルと、クグツの重責の間に揺れる。
そんな新米といえども、広報処理課課長は容赦なく難しい仕事を命じてくる。期待しているから、と微笑んで。
今回の彼女の任務は、イワサキとの取引の不備のクレーム解決。
取引した本人の上原修平は出社していない。ああ、火種の気配がする。

■CASE 3■
香月八雲(イヌ◎ チャクラ● カゲ) ――若い少女姿の全身義体に、誓いと信念を刻む法の猟犬。
猟奇殺人により家族を失い、一人生き残る。
事件捜査に関わったBH隊員、猪崎トオルの進めにより、全身義体のテスターとなることで入隊。
罪人に、生きたまま正しき裁きを。工学迷彩を駆使して戦う彼女は、機動捜査課が誇る凄腕の隊員だ。
運命は非情なるかな。祭の準備で賑わうアサクサ界隈を歩いていた彼女は、懐かしい顔を見る。
彼女を機動捜査課へと誘い、手を差し伸べてくれた人。
そして10年前に汚職事件を犯して服役していた猪崎トオル。
血の匂いを帯びた彼は彼女を顧みることなく立ち去り、出てきた路地に残るのは血に沈む死体。
彼女は躊躇わず、本部へと連絡した。「この事件、私が受け持ちます」と。

■CASE 4■
ユウキ(ミストレス マネキン● トーキー◎) ――過去を洗われた女。
黒髪に黒目、黄色い肌の日系人。キャップを被って胸からはカメラを提げる。
恐らく日本に関する事件に巻き込まれ、ウーに記憶を消されたらしい。
家族?生い立ち?そんなのない。ブランクになった人生だけれど。
他人を使いながら、強かに明るく生きている。
色々と奢ってくれたり、情報を取引したりと仲のよかったトーキーの前園健人が死んだ。
変死事件の被害者と、テレビのテロップは素っ気無い。彼女は自身の足で事件を追いかけることにした。

楽しかった、のですが、今回も反省点がぽこぽこと。
・コンセンサスの不足
プレイヤーのN◎VA知識の確認を怠ってしまいました。
世界観はともかく、マキノイドの件だとかは説明すべきでした。
・シナリオ構成の甘さ
駒鳥の葬式の歌にちなんで作ったので、事件そのものがかなり入り組んでいました。
もう少し要らない部分は削って軽くする。
または見せ方として元ネタの歌や黒幕サイドの心情を前面に出していく、など。
TRPGのシナリオであることを考慮して組まないと、解りにくく駄目な意味で複雑になってしまうと痛感。
私自身、このシナリオツリーの形で大丈夫なのかと不安があったのですが、的中してしまって猛省してます。
ぱっと浮かぶのがこの二つですが、もっと色々あったかもしれません。

キャストの皆様が格好良かった分、私の至らなさが本当に申し訳ない。
物語の裏のテーマに、情に流されて破滅していく人たちに対してキャスト達がどういう風に接するか、という問いがありました。
ジャックさんは、そんなの関係ない依頼は依頼。アンタは償えと格好良く。
みづきさんは地獄で観戦なんかさせません。多分、これがクグツらしいはず、と迷い混じりに。
八雲さんは、情に惑わされるなって言ったのはお前だろ、と一喝。
ユウキさんは色々振り回されながらも、保身とはまた違う情を垣間見せ、と。
そんな、それぞれの流儀を見せてもらってとても楽しかったです。
RL冥利というものでした。

参加してくださった皆様、ありがとうございました。
反省点を活かし、今後につなげていきたいと思います。

(文:すずねこ)

追伸として、折り畳み部分に時列を整えた経緯を書いておきます。
参加者向けではありますが。
恐らく同じシナリオをそのまま出すことはないので、興味がある方も暇潰しの読み物としてどうぞ。
最早SS並の量になってます。詰め込みすぎだ私。

【More・・・】

すべての発端は十数年前に遡る。
ストリート育ちの猪崎トオルは、後にBH公安課課長にまでのし上る山代に拾われた。
底辺から栄えあるBH機動捜査課の隊員となり、妻子を儲けて満ち足りた人生を得る。
当時事件により天涯孤独になった香月八雲を拾い上げたのも、過去の自分を彼女に見たからかもしれない。

十年前、恩人である山代から汚職に手を染めたことを告白される猪崎。
どうか助けてくれ、俺の為に泥を被ってくれ。そう泣きついた彼に情を掛けた。
それが猪崎にとって全てを狂わせる選択となる。
恩師のため、そして、多額の費用が掛かる妻の病気。
彼はイヌとしての信念と二つの情を天秤に掛け、罪を被って服役する。
だが、約束は果たされず、猪崎の妻は病死、娘のトキコはストリートに消えた。
猪崎がその事実を知るのは、10年という長い歳月を経てのこと。

両親を失ったトキコは、ストリートで暴漢に襲われ、両の義足さえ奪われる。
どこにもいけずに飢え死に仕掛けていたところを見つけ、救ったのはまだ幼かった真木野鷹子だった。
同じストリートチルドレン。
鷹子は名前を忘れたトキコに小鳥という名前を上げた。
妹として小鳥を守りながら、必死にお金を得て日々を凌ぐ。
それはある意味で、妹を守る自分というアイデンティティに依存していたのかもしれない。
鷹子は、自分のためには生きられない弱い人間だったから。

時は移ろい、小鳥は障害を持つ人間をホステスにする高級会員クラブ「鳥籠」の従業員となる。
駒鳥の源氏名がナンバーワンホステスの座に上がるのに、そう時間は掛からなかった。
自分より美しく、自分より稼ぐ妹。それを知りながらも気を遣ってくれる妹。
鷹子の精神は軋み、妹に当り散らすことも増えた。
妹の小鳥はそれだけ姉は今の境遇が辛いのだろうと考えた。
それが大きな亀裂。

一月前。
軍の作ったウォーカー制御用AIは、電脳の海に触れ、“機械の見る夢”アルファ=オメガと邂逅する。
それは彼女にとって気紛れだったかもしれないし、まだ階梯を登らない同種への祝福だったのかもしれない。
ただのAIからマキノイドへと変じたその存在は、義体ごと軍から脱走する。
満身創痍で路地裏に転がり、マキノイドになったことに何の意味があったのだろうと嘆きながら死を待つ時、
仕事帰りの真木野小鳥に手を差し伸べられる。
小鳥はその存在に名前を上げた。仕事を上げた。誰かを好きになるという心を与えた。
ツバサと名づけられたマキノイドが一月も軍の追っ手をかわし続けられたのは、奇跡だったのか。
それとも天性のニューロであることを自覚しない小鳥の無意識の庇護だったのか。それは解らないこと。

同時期に出所してきた猪崎トオルは小鳥の行方を突き止め、鳥籠へと辿り着く。
何もかも忘れている娘へ今更名乗り出ることはできなかった。
遠くから眺めているところを、追っ手を警戒していたツバサに気付かれ、彼と話をした。
自分が父であること、その経緯を。
自分がマキノイドであること、今のことを。
二人の間に、小鳥という存在を介した絆が生まれる。

三日前、小鳥はある客を一組取った。
元軌道派。派閥争いに巻き込まれて地上に下り、軌道に残る妻子の為に金に困る千早のクグツ、上原。
上原の取引相手として、マスケンヴァルのデータと偽った未完成ながらも強力な暗殺プログラム『レギオン』を受け取るイワサキのマシマ。そして倉方クロウ。取引はつつがなく行われた、筈だった。
混乱と不幸を好む最低の男――クロウは上司の鮎川が慌てふためくところを見たいという理由、
無垢な素振りで笑う小鳥を堕したいという理由から、彼女を唆してデータを盗ませる。
自分は取引の関与ごと隠蔽して、さあ観戦といこうじゃないか、と。

仕事を終えて迎えに来た鷹子に、小鳥は言う。「これでもう姉さんは辛い仕事をしなくていい」
小鳥は企業のデータを盗むということのリスクを自覚していない。
鷹子はした。混乱した。
妹を恨み、妹にそんなことをさせた自分の不甲斐なさを恨み、妹を守る姉というアイデンティティは壊れた。
鷹子は狂乱状態となって小鳥を絞殺。その場から逃げた。

そこに遅れてツバサが訪れる。死んだ彼女に、凶暴なプログラム。
愛情を知ったマキノイドだからこそ、彼は全てを憎んだ。
憎みながら、愛する人を埋葬した。
唯一の友人である猪崎トオルにすべてを話して協力を頼む。
猪崎は頷き、こうして彼らは二人で一つの復讐鬼となった。
二人は知らない。
小鳥が最後の最後まで鷹子を庇い、神業によって彼女が自分を殺害したという事実を闇に葬ったことを。

プログラムを完成させ、いつかは犯人に辿り着くだろうとクラブの顧客を一人ずつ殺していく。
厄介なのはウェットである客。これは猪崎が自ら手を下す。彼はもうイヌではなく、カゲだから。

これが、アクトの前日譚。

――誰が駒鳥殺したの? それは私。真木野鷹子は言う。
――誰が駒鳥唆したの? それは私。倉方クロウは言う。
――誰が駒鳥を捨てたの? それは私。山代は言う。
――誰が駒鳥守れなかったの? それは私。猪崎トオルは言う。
――誰が駒鳥を愛し、葬ったの? それは私。ツバサは言う。

――誰が駒鳥の復讐をしているの? それは私達。猪崎トオルとツバサは言う。

事件が終わりを迎えたとき――ようやく聞こえてくるのだろう。
可哀相な駒鳥のお葬式の鐘が。
スポンサーサイト



EDIT  |  23:52  |  トーキョーN◎VA  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

*Comment

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

*Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | BLOGTOP |